未來のエネルギーを考える」カテゴリーアーカイブ

核分裂とはどのようなことですか?2-2

原子核をつくるさらに小さな粒

小さな原子核はさらに小さな粒がいくつか集まってできています。その粒には2種類あり、一つは(陽子)といって✙(プラス)の電気を持つ粒で、もう一つは陽子とほぼ同じ大きさと重さですが、電気を持たない(中性子)という粒です。

1.陽子の数で原子の種類(元素)が決まる

原子核の中にある陽子の個数によって、その原子核でできている原子の種類(元素)と性質が決まります。原子核が陽子1個でできてた原子を水素原子といい、陽子2個と中性子2個のヘリウム原子、陽子8個と中性子8個の酸素原子などがあります。(フクシマから学ぶ9ページ図2)

2.中性子の個数がちがっても同じ元素?

それぞれの元素には、陽子の個数は同じなのに、中性子の個数が異なる原子核をもっとものがあります。陽子の個数が同じで中性子の個数が異なるものを(同位体)といいます。どのような原子核にも同位体があり、例えば、水素にも、陽子1個と中性子2個がくっついた三重水素(トリチウム.)という原子核があります。(フクシマから学ぶ9ページ図3)どれも水素という科学的性質は同じです。

自然界にはデューテリウムはごくわずかしかなく、トリチウムはもっと少ししかありません。トリチウムは放射性物質で、原子炉で人工的につくられますが、自然界では宇宙船が空気にぶつかることによってつくりだされています。ウランにも、陽子は92個ですが中性子が143個や146個のウランがあり、それぞれウラン235、ウラン238と呼ばれています。235や238は、陽子と中性子を合わせた数で質量数といいます。

ウラン235、ウラン238は陽子と中性子を合わせた数字だったんです。以前に読み進めてわかったときは少し感動しました。少しずつ解る事が増えると読み進めたくなります。皆様もチャンスがありましたら是非手に取って読んでみて下さい。

核分裂とはどのようなことですか?2-1

核分裂を起こす原子核とは目に見えないほど小さな粒と聞きましたが、どのようなものですか。また、また、核分裂とはどのようなことが起きるのですか。

1.原子核って、どんな粒?

原子力発電エネルギー(熱)を得ときに利用する(核分裂反応)とは、ウランの(原子核)が2つに割れることです。(原子核)とは(原子)の中心部分のことです。

(原子)は、身の回りにあるあらゆる物質の基となっているたいへん小さい粒です。私たちの体も木も石も水も空気もプラスチックもハサミもすべて(原子)でできています。原子には一番小さい水素原子から、炭素原子、鉄原子や、もっとも重いウラン原子にいたるまで約90種類が地球に存在します。原子は一億分の1cmほどの直径しかなく、1個では私たちの目にはまったく見えません。それらの原子の中心にはそれぞれ原子核があり、その周囲を電子というもっと小さな粒が回っています。(図1)

原子がちがえば、原子核の種類と大きさもちがってきます。しかし、どの原子核も原子の直径の一1万分の1から10万分の1ほどの大きさで、もちろん個数があっても小さくて目でみることは出来ません。(フクシマから学ぶ8ページ図1)

原子核って小さいんですね。なのになんであんなに大きな力や熱がでるのでしょうか。少し興味が出て来たあたりでした。子供向けの本なのですが理解が出来ないところも出てきます。もっとシンプルにお伝えできれば良いのですが私の力不足です。

 

原子力発電はどのようにして電気を作る?(1-4)

原発製造がはじまったのは約80年前だそうです。核分裂のエネルギーを世界で初めて原発に利用したのは、1954年に旧ソビエト連邦が建造したオぷの発電所オニンクッスの発電所です。すぐにイギリスも原発をつくりました。核エネルギーを爆弾や兵器にだけ使用していたアメリカも対抗して、原子力潜水艦用に開発した原子炉を発電用に作り変えました。

(フクシマから学ぶ6ページ図6)世界で製造されてきた原発の原子炉にはいくつかの型がありますが、どれも核分裂反応の熱を利用する点ででは同じです。日本で最初に茨城県東海村に作った原子炉はイギリスから輸入した(コールダ―ボール型)と呼ばれ、天然ウランを燃料とする原子炉ですが、それ以外の商業用原子炉は全てアメリカから導入した(軽水炉)と呼ばれる型です。軽水炉は天然ウランではなく、ウラン235の割合を多くした(濃縮ウラン)を燃料にします。軽水炉には2種類あり、一つは東日本に多い(沸とう水型)で、もう一つが西日本に多い(加圧水型)です。事故を起こした福島第一原子力発電所の原子炉は(沸とう水型)です。これは炉心(原子炉の中心部分で核燃料を置く場所)通す水を沸とうさせて約280℃の高温水蒸気を作り、直接タービン’(羽)に送ります。これに対して加圧水型は、炉心に通す水(一次冷却水)を沸とうさせないように圧力を約160気圧に高くし、300℃ほどの高温の水に保ち、その熱で別の水(二次冷却水)を沸とうさせて水蒸気を作り、それをタービン’(羽)に送りこみます。炉心を通る水は放射能に汚染されるので、沸とう水型のほうはタービン’(羽)まで放射能に汚染された水蒸気が達します。(フクシマから学ぶ7ページ図7)

複雑なようで以外に簡単な仕掛けが軽水炉なんですね。大きなお風呂を熱い鉄の棒で沸かすイメージだと思います。

原子力発電はどのようにして電気を作る?(1-3)

原子炉は巨大で複雑なシステム

核分裂反応は、私達が日常使う熱に比べ、巨大なエネルギーを生みます。同じ量の石油と比べると、核燃料はおおよそ100万倍の熱を発生させます。

その上に、生命にとって大変に危険な放射性物質が原子炉の中で作られ、溜まっていきます。この巨大な熱と危険な放射能物資を、安全を保ちながらコントロールするために原発の原子炉は大変に大きく複雑な物になってしまいます。

発電能力が100KW(キロワット)ほどの原発で、原子炉の高さは約30mで、原子炉を包む建物(原子力建屋)は高さがほぼ50m以上もあり、そのすぐ横に学校の体育館より大きいタービン(羽)発電機などを設置したタービン建屋という発電機などを設置した建物が隣り合っています。

一つの原発全体は100万個もの部品やパイプで出来ています。大きく複雑であることは、地震で大きく揺れると壊れやすくなることにもつながります。

大きな力を引き出すために大きな機械をを作る。簡単な方法で電気を作るのに大きくすることで難しくする?残念な装置だと思いました。

原子力発電はどのようにして電気を作る?(1-2)

原子力発電のしくみ

原子炉で熱を発生させる(お湯を沸かす)原子力発電もタービン’(羽)を回すのに水を熱した水蒸気の力を使ってタービン’(羽)を回します。この点では火力発電と同じでタービン’(羽)を回して電気を作る事に変わりはありません。違いは石炭,石油、天然ガスの燃焼する熱の力で水蒸気を作るのではなく、原子核を核分裂させて出る熱の力を使う事です。

核分裂という反応は、石油やガスが.酸素と反応して燃える場合とは全く違う反応で原子炉という特別な装置が必要となります。(フクシマから学ぶ5ページ図5 沸とう水型軽水炉、福島で事故になった型)

福島原発で使った原子炉は沸とう水型軽水炉と呼ばれるものだそうです。これは原子炉の圧力容器の中で核分裂を起こし、そこで発生した熱で直接水を沸とうさせてできた水蒸気をパイプでタービン’(羽)まで送り水蒸気の勢いでタービン’(羽)を回し更に発電機を回して電気を作ります。つまり熱のエネルギーが電気エネルギーに替えられたのです。

水蒸気はタービン’(羽)回した後、復水器(水蒸気を水に戻すための装置)へいき、その中で海水を導き入れた冷たいパイプと接して冷やされて水に戻ります。この水は給水ポンプで圧力容器に戻され、水蒸気になります(フクシマから学ぶ5ページ図5)

以外に簡単な装置だと当時は感じました。

 

原子力発電はどのようにして電気を作る?(1-1)

1.いろいろな発電方法としくみの共通点

処理水のお話の前に原発はどのように電気を作るのから一つ一つおさらい出来ればと思います。

私達が使う電気は大半が発電所で作られます。原子力、火力、水力、風力等があります。

原子力はその中の一つです。

発電所では発電機を動かして電気を作ります。(フクシマから学ぶ4ページ図1 手回し発電機)

子供の頃、手で回した発電機…形は違えどだれしも記憶にあると思います。発電所で使う発電機はもっと大きい物でです。(フクシマから学ぶ4ページ図2 大きな発電機)

図2の大きな発電機を動かすには大きな力が必要です。発電所では発電機の軸にタービン(羽根車)をつけて羽を何かの力で回します。回す方法にはいろいろあって羽に川やダムの水を流し込んで回すのが水力発電で風の力で羽を回すのが風力発電になります。(フクシマから学ぶ4ページ図3 風力発電の仕組み)

やかんに入れた水を沸とうさせるとやかんの口から白い湯気の水蒸気が勢いよく吹き出します。

(フクシマから学ぶ5ページ図4 やかんから吹き出す水蒸気)この噴き出す水蒸気でタービン(羽)を回すことが出来ます。天然ガスや石炭を燃やして、ボイラーで水を沸とうさせて出来る水蒸気でタービン(羽)を回すのが火力発電の仕組みなんだそうです。以外に単純だと思いました。

因みに発電機を回す以外で発電する方法は本には2つ紹介されていました。

1.電池・電池は二種類の物質の化学反応で電気を作り出すのだそうです。

2.太陽光発電・太陽光発電は太陽電池(光電池)と呼ばれるシリコンの半導体でできた板に太陽光をあてて電気を生み出す方法で何かを動かして発電機を回す必要が無い発電方法です。

今日はこの辺で…次回は原発の発電のしくみを本に沿ってお知らせ出来ればと思います。

 

フクシマから学ぶ 原発・放射能

原発について何冊か本を読ませていただきましたが写真の本が解りやすいし読みやすいしほとんどの問題点に答えを出している良書だと自負しております。

ふしぎを科学しよう 普及版 フクシマから学ぶ原発・放射能 2012年2月15日発行

発行元 かもがわ出版

監修 安斎 育郎

執筆者 市川章人 小野英喜

イラスト 魔瀬久子

装 丁 菅田 亮

発行者 竹村 正治

この本を基本にみんなで少しずつ理解を深めて新しい道を考えられればと思います。